作品をつくるとき、まず最初にするのは、紙の切り出し。
この段階で、仕上がりの7割が決まってしまう、最も重要な作業です。
色や柄のどの部分を使うのか。
折ったとき、それがどのような配置とバランスになるのか。
角と角がぴたりと合う、正確な形に切り出せているか。
紙にカッターをあてるとき、新しい作品に会えるわくわくがピークに達します。
折りはじめると無心になってしまうので、「楽しい」と実感できる唯一の時間です。
私の場合、型紙を使います。
折るものによって、微妙に形を変えます。
ずれのない正方形だったり、三角形や六角形、わずかに曲線をいれたり、あえて歪みをつけたり。
型紙作りは、私にとって、ひとつの作品に対峙するのと同じくらい大切な作業です。
皆様にお届けできる作品のバリエーションをひとつでも多く、その思いで、
日々、試行錯誤を続けています。